【2008年山あげ祭】 熱演の滝夜叉姫 撮影:'08/07/25 9:00〜
山あげ祭の起源は、約450年前。
烏山に疫病が流行し、時の烏山城主がその災厄を避けるため祭礼を行ったことが始まりである。
山あげ祭は、日本一の野外歌舞伎とされ、国の重要無形民族文化財にも指定されている。
祭りの見どころは野外劇、常磐津の独特なリズムと若衆らによる一糸乱れぬ見事な山の組み上げである。
毎年、那須烏山市中心部の6町内が年番制で連日連夜の山あげ公演が執り行われる。
今年は「日野町」が、その当番に当たっている。
●日程:平成20年7月25日・26日・27日
案内役は、金棒を持った娘子。「金棒引き」という。
日野町の山車、彫り物の部分は御拝(ごはい)と呼ぶ。
祭りの見どころ、「山あげ」のシーン。竹ざおを使って一気に山を押し上げる
山は、烏山特産の和紙で作られている。
先頭にいる木頭(きがしら)の合図で山を動かす。木頭は、若衆の士気を高める参謀役である。
山の仕掛けも見どころのひとつ。景色は秋・紅葉だが、一瞬で春・桜色に変化する。
上演を待つ子供たち。近い将来は、山あげ祭の主役を担うことだろう。
“さすが烏山っ子、我慢強いね!”
いよいよ開演、ガマの上に乗って滝夜叉姫が登場。ガマの妖術を使う怪奇ストーリー「将門」の始まり。
“後方の山を見よ、この遠近感がすばらしい!”
演じるのは「山あげ保存会・踊り部会」の地元女子小中・高校生たち、一年間の練習成果を披露する。
“本来の歌舞伎は、男が演じるもの。烏山では女が演じる”
平将門の娘、滝夜叉(たきやしゃ)姫。悲劇のヒロインというより、むしろ悪者。
平将門の残党討伐に出征した源頼信の家臣・大宅太郎光圀。こちらは正義の見方、ヒーロー役。
“キリッとした横顔、なかなかの男前です”
色仕掛けで光圀を誘惑しようとする滝夜叉だが....
“その顔立ちは、まるで人形のよう!” ↑マウスオーバーするともう一枚
しかし、光圀がわざと話した壮絶な将門最期の話に滝夜叉が悔しがったため正体がバレてしまう。
“姫の着物が変わり、髪も下ろす” ↑マウスオーバーするともう一枚
光圀は、ついに刀を抜いて立ち会いとなり....
最後は、妖術を使い雲に乗って逃げる滝夜叉姫....やがて追い詰められて無念の最後。
歌舞伎が終わって記念撮影....ホッとした笑顔の中にも誇らしげです。
最高にカッコ良かったよ!
姫も熱演でしたよ!
さぁ、急いで撤収! これは、山をおろすシーン。
“約1時間後には別の場所で山をあげ歌舞伎が始まる” ↑マウスオーバーするともう一枚
炎天下、場所を移しながら延べ16回も山あげを繰り返すのです。
“祭りは、始まったばかり” ↑マウスオーバーするともう一枚
【過去の山あげ祭の様子】
山あげ祭は那須烏山市の中心地6町の輪番制となっています。
当番町の山あげ祭の様子を6年間記録し続けましたので合わせてご覧ください。
・山あげ祭 2007 鍛冶町
・山あげ祭 2008 日野町
・山あげ祭 2009 元田町
・山あげ祭 2010 金井町
・山あげ祭 2011 仲町
・山あげ祭 2012 泉町
<からせん縁起駅舎の旅>
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